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今回は10月の木をご紹介致します。
今回は【目薬の木】について–お話致します。
目薬の木の花言葉は、「大切な思い出」。
【メグスリノキとは・・・】
・東北地方中部(宮城/山形)以西の本州、四国及び九州に分布するムクロジ科の落葉樹。山地の湿地に自生する日本固有のカエデで、枝葉の煎液を目薬に使ったことからメグスリノキと名付けられた。紅葉が際立って美しく、公園や庭園に植栽されることもある。
・メグスリノキの葉は小葉3枚が一組となって枝から対になって生じる。小葉は長さ5~12センチの楕円形で両端が尖り、縁は不規則な波状になる。葉の裏側や葉柄には毛が多く、形も含めてカエデの仲間に見えないのが特徴。紅葉はピンク色で遠目でも目立ち、低地でもキレイに色付くため街路樹として使われることがある。
・開花は5月頃で葉の展開と同時期。雌雄異株であり、雄株に咲く雄花は3~5つがまとまってぶら下がり、雄しべの先端にある黄色い葯が目立つ。雌株に咲く雌花は1~3輪ずつで雄しべが退化しており、柱頭(雌しべ)の先端は二つに裂けて反り返る。
・メグスリノキの果実(翼果)はカエデ類特有のプロペラ状で、8~10月に熟す。長さは4~5センチで、よく知られるイロハカエデよりもはるかに大きく、二つの翼は直角~鈍角に開く。
・目薬にするのは春に採取した樹皮や枝葉を乾燥させて作る煎液だが、これには抗菌作用のあるドデンドロール・タンニンという物質を含むことが証明されており、現代でも健康食品としてそのエキスが利用される。眼病予防以外に利尿や血行を促進する作用もあり、二日酔い、肝機能の向上、動脈硬化予防等に効果があるとする。
・健康は何よりの宝だとして、薬用になる本種は「長者の木」と呼ばれることもあるが、単に葉の様子が蝶々に似ているため「蝶々の木」が転じて長者の木になったとする説もある。
・学名にあるmaximowiczianumは幕末に来日し、本種を発見したロシアの植物学者、マキシモヴィッチに由来。英名はその発見地である栃木県の日光に由来する。
【メグスリノキの育て方のポイント】
・自生地は沢沿いなど湿潤な場所が多いが、苗木として出回るものであれば土質を選ばずに育つ。
・全体に大振りの木であり、個人宅には向かない。広いスペースに株立ちの物を複数植えると見応えがある。
・半日陰でも耐えるが、紅葉を十分楽しむには日当たりの良い場所に植える必要がある。
・比較的根が浅いため、植え付け直後は支柱で固定するのが無難。
・温暖な地方ではカミキリムシの被害に遭うことがある。見つけ次第駆除する。
【メグスリノキの品種】
・オニメグスリノキ
中国及び朝鮮半島を原産とするメグスリノキで、葉がより大きい。
【メグスリノキに葉っぱが似ている木】
・ミツデカエデ
同じような形の葉を持つカエデの仲間。メグスリノキは葉の縁にギザギザが目立たず、葉柄も短いが、ミツデカエデは葉の縁に大きめのギザギザ(欠刻)があり、葉柄が長いため容易に見分けられる。
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