今月おすすめのお花【沢蓋木(サワフタギ)】

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今回は9月の木をご紹介致します。

今回は【沢蓋木】について–お話致します。
沢蓋木の花言葉は、「緊張感」。

【サワフタギとは・・・】
・北海道~九州の各地に分布するハイノキ科の落葉樹。日本の野山には珍しい青(藍色)い果実をつける木として知られ、花や果実を観賞するため庭木としても稀に栽培される。日本以外では中国や朝鮮半島に見られる。

・自生は山地や丘陵にある明るめの水辺や林縁。サワフタギ(沢蓋木)という名前は、沢を塞ぐほど繁茂することに由来し、横に伸びる枝に多数の葉を生じる。

・サワフタギの開花は5月上旬~6月で、ハイノキと同じような花が円錐状に集まって咲く。雌雄同株で花の直径は8ミリほど。先端が五つに裂け、花弁よりもはるかに長い多数の雄しべが目立つ。花弁の色は白が基本だが、個体によっては白に薄い青が混ざるものもある。

・果実が熟すのは9月から11月。光沢のある藍色で、口に含んでも味はしないが、小動物は好んで食べ、メジロ、キビタキ、ムギマキなどの野鳥もこれを採食する。果実の直径は7ミリ程度。

・別名は「瑠璃実の牛殺し」だがウシコロシは赤い実がなるカマツカ(バラ科)の別名で、共に材が硬く、牛の鼻輪に使われたことにちなむ。材が硬いため、ツゲの代用として器具や細工物に使うこともある。

・葉は長さ4~7センチの卵形で先端は少しだけ尖り、縁には細かなギザギザがある。枝から互い違いに生じる互生で、両面に毛があるため、手で触れるとザラつく。若い枝には特に細かな毛が多い。

・ハイノキ同様、灰汁は紫草染(むらさきぞめ)の媒染に使われ、別名をニシゴリ(錦織に携わった職人のこと)とも呼ばれる。8~9月の枝葉を煮出し、黄茶色や緑茶色などを染めるが、季節が遅くなるほど赤寄りの色になる。

【サワフタギの育て方のポイント】
・基本的には丈夫で土質を選ばずに育つが、画像のとおり葉はシロシタホタルガなどに食害されやすい。

・成長は遅いものの、芽を出す力はあり、剪定に耐える。株立ち状になり、放置すると幹や枝の数が多くなるため、剪定によって形を整える必要がある。

・花はその年に伸びた側枝に咲くため、3~5月に剪定すると花数が少なくなるか、花が咲かなくなる。

・青い果実には観賞価値があるものの、あまり多くは実らないのが普通。

【サワフタギの品種】
・シロミノサワフタギ
本州を原産とする品種で、文字どおり白い実がみのる。

・オクノサワフタギ
日本海側に自生する変種で、葉の表面や花序に毛がない。

・クロミノサワフタギ
西日本に分布する品種で黒い実がなる。別名はクロミノニシゴリ、シロサワフタギ。

・タイワンサワフタギ
中国南部に自生し、株全体に毛が多い。

・タンナサワフタギ
耽羅(現在の済州島)で発見されたものだが、西日本ではサワフタギよりも個体数が多いとされる。葉の縁がよりギザギザで内側に巻き込み、実がサワフタギに比べて黒ずんだ藍黒色になることで見分けられる。

・斑入りサワフタギ
葉に模様が入る品種

【サワフタギに似ている木】
・ハイノキ クロキ
似たような花を咲かせる。成長が遅いため庭木として人気だが、価格が高め。

・ジャノヒゲ(リュウノヒゲ)
同じように青い実をつける下草。

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