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今回は10月の花をご紹介致します。
今回は【ポットマム】について–お話致します。
ポットマムの花言葉は、「高潔」「清らかな愛」「気持ちの探り合い」。
ポットマムとは、1950年代にアメリカで矮性園芸品種として育成された鉢植えのキク(マム)を指します。
キクにはさまざまな分け方がありますが、ここでは、ポットマムやスプレー菊と呼ばれる、洋菊(西洋ギク)の仲間を扱います。
どれもアメリカで鉢植え向きに品種改良され、日本に入ってきたため、洋ギクと呼ばれることがあります。
本図鑑では、以下の項目でキクの仲間を扱っています。
【栽培環境・日当たり・置き場】
通年、日当たりのよい屋外で育てます。
鉢植えの場合は、泥がはねかからないよう、下に敷物をするか、一段高くなった場所で管理します。
開花期は雨のかからない場所へ移動させると、花が傷まず、長く楽しむことができます。
庭植えの場合は、一段高くなった花壇や傾斜地など水はけのよい場所を選び、泥はね防止にバークやわらなどを敷きましょう。
花後に地上部を切り取っておくと、晩秋から株元に冬至芽と呼ばれる、ロゼット化した太い芽ができます。
冬至芽は寒さに当たることで春から成長を開始するので、開花後は屋外で寒さに当ててください。
【水やり】
通年、用土の表面が乾いたらたっぷり与えます。
特に開花中の水切れは花が早く散る原因になるので、気をつけてこまめに水を与えましょう。
【肥料】
3月ごろ、春先に芽が伸び始めたら10月まで、緩効性化成肥料(N-P-K=10-10-10など)を施します。
鉢植えは、蕾が大きくなる10月に、液体肥料(N-P-K=6-10-5など)も併用しましょう。
庭植えの場合は3月から10月まで緩効性化成肥料だけで十分です。
【病気と害虫】
★病気:葉枯病、さび病
葉枯病は、センチュウによって葉が枯れてしまう病気です。
被害が出た葉は速やかに取り除いて、清潔に保ちましょう。
さび病は、葉に斑点ができ、ひどくなると葉が枯れてしまう病気です。
新芽の伸びる春から初夏に殺菌剤を散布すると、その後の発病が減ります。
★害虫:アブラムシ、ヨトウムシ、キクスイカミキリ
アブラムシ、ヨトウムシが通年発生します。
キクスイカミキリは5月に発生します。
茎の先端が急にしおれたら、この虫による被害である可能性が高いでしょう。
しおれた部分に卵か幼虫がいるので、茎ごと長めに切り取って捨ててください。
ヨモギなどのキク科の雑草が近くにあると、発生が多くなるので取り除いておきましょう。
【用土(鉢植え)】
水はけと保肥性のよい、有機質に富んだ弱酸性の用土を好みます。赤玉土中粒5、腐葉土3、酸度調整済みピートモス2の配合土などに、リン酸分の多い緩効性化成肥料(N-P-K=6-40-15など)を適量加えるとよいでしょう。
【植えつけ、 植え替え】
毎年、3月から5月に行います。
古い用土を落とし、枯れた部分を切り取ってから植え替えましょう。
株分けも同時に行うことができます。
【ふやし方】
★さし芽:適期は5月から6月です。太く充実した新芽の先端を5cmほどに切り取り、発根剤をつけて清潔な用土にさします。
日陰で管理すると2~3週間で移植可能な苗になります。
【主な作業】
摘心、切り戻し:適期は4月から7月です。
摘心や切り戻しによって分枝が促され、草丈を低く仕立てることができます。
強く摘心や切り戻しを行うほど発生する枝数は少なくなり、1本が太く育ちます。
弱く摘心や切り戻しを行うと、発生する枝数が多くなります。
庭木の剪定や草花の手入れは道具や基礎知識があれば、ご自身でも作業が可能です。
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