今月おすすめのお花【サザンカ】

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今回は11月の花をご紹介致します。

今回は【サザンカ】について–お話致します。
サザンカの花言葉は、「理想の恋」「ひたむきな愛」「ひたむきさ」「困難に打ち勝つ」。

サザンカはツバキ科ツバキ属の一種で、日本の固有種です。
基本的な性質はツバキ(Camellia japonica)と似ていますが、以下の点で区別されます。
新梢と葉柄、葉の裏表の中央脈、子房に短い毛があり、花弁は基部で合着しないので花が終わると1枚ずつばらばらと散ります。
ツバキは早春から春にかけて咲くのに対し、サザンカの野生種は10月から12月に白い花が開花し、晩秋の花として親しまれてきました。
ツバキより耐寒性が弱く、四国、九州、沖縄と、本州では山口県に分布が見られます。
園芸品種も多く、サザンカ(C. sasanqua)から作出された園芸品種群のほか、現在サザンカの園芸品種とされているカンツバキ(サザンカ‘獅子頭’=C. sasanqua ‘Shishigashira’)を中心に作出された品種群、ツバキとサザンカの交雑種のハルサザンカ(C. × vernalis)から作出された品種群も合わせて、3つの園芸品種群として扱われています。

【栽培環境・日当たり・置き場】
鉢植え、庭植えともに日当たりのよい場所から日陰まで栽培できます。
ただし、日なたでは西日の当たらない場所、日陰ではなるべく明るい場所を選びます。
冬に-5℃以下になるようであれば、防寒します。
ツバキよりは耐寒性が弱いので、冬の乾いた寒風が当たらないようにします。

【水やり】
鉢植えや、庭植えでも植えつけてから2年未満の株は、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。
開花期は花弁を広げるために水を必要とするので、特にたっぷりと与えましょう。
庭植えで植えつけてから2年以上たつ株は水やりの必要はありませんが、雨が少なく土の表面が乾くようなときはたっぷりと与えます。

【肥料】
庭植えは2月に有機質肥料を寒肥として株元の周辺に埋めておきます。
鉢植えは3月に化成肥料を株元に追肥しますが、開花中の株は花が咲き終わってから追肥します。
土のアルカリ性が原因で葉が黄色くなり生育が悪くなった株は、生理的酸性肥料(硫酸アンモニウムなど)を施すと、肥料成分が吸収されたあとに酸性の成分が土に残るため、土が酸性寄りになり、樹勢の回復も期待できます。

【病気と害虫】
★病気:花腐菌核病、すす病
花腐菌核病は、花弁に茶褐色の斑紋が現れます。
開花時期に雨が多いと被害が広がります。
水やりのときも、花弁に水がかからないよう注意します。
病気にかかった花は、地面に落ちて翌年の病気の発生源となるので早めに処分します。
すす病は、カイガラムシなどの排せつ物が堆積した葉や枝に黒いすす状のカビが発生するもので、見た目が汚いだけでなく光合成を妨げます。

★害虫:チャドクガ、カイガラムシ類
チャドクガは幼虫が葉を食害するほか、毛が皮膚に触れると強いかゆみを伴う発疹が現れるため注意したい害虫です。
幼虫の主な発生時期は5月から6月と8月から9月の年2回です。葉裏につく黄色い卵塊のうちに葉ごと切り取って処分するのが一番ですが、これを見逃した場合は、卵からかえってしばらくは集団で葉を食害するため、早く発見して集団でいるうちに捕殺するか、または殺虫剤を散布するのが効果的です。
葉や地面に落ちている小さなふんの上を探すと見つかります。
なお、幼虫を捕殺する際は、手袋はもちろん皮膚の露出を抑え枝ごと処分します。
毛が1本でも衣服内に入ると移動して広範囲に発疹が広がります。また、脱皮した抜け殻や死骸に触れても同様なので注意が必要です。
カイガラムシ類は、樹液を吸うため樹勢を損ねます。
また、すす病を誘発します。
サザンカでは数種類のカイガラムシの発生が見られますが、なかでもルビーロウムシの発生が多く見られます。
成虫は体がロウ質で覆われ、薬剤が効きにくいのですが、足が退化して移動できないので、見つけたら竹べらなど樹皮を傷めないものでかき落とします。
主に5月中旬から6月に幼虫が発生し、移動して広がります。
幼虫はまだ移動できますが、ロウ質に覆われていないため、この時期であれば接触毒性の薬剤を散布するのが有効です。

【用土(鉢植え)】
水はけがよく有機物の多い弱酸性の土でよく生育します。
赤玉土中粒1と鹿沼土中粒1に、完熟腐葉土またはバーク堆肥を1の比率で混ぜたものなどを使います

【植えつけ、 植え替え】
庭植え、鉢植えともに、春の3月中旬から4月、秋ならば9月中旬から10月中旬です。
庭植え、鉢植えともに、植え穴または鉢底に、有機質肥料か緩効性化成肥料を元肥として入れておきます。
弱酸性の土でよく育ち、アルカリ性の土では肥料が吸収しにくいため、葉が黄色くなり生育が悪くなります。
そこで、庭植えでは、建物や塀の基礎、コンクリートブロックなどの影響で土がアルカリ性になるような場所は避けるか、水はけがよく有機物を多く混ぜた土で盛り土をして高植えにします。

【ふやし方】
★さし木:6月下旬から8月に、春から伸びた枝から10~20cmほどの穂木をとり、水あげ後、清潔な土にさします。
さし木後は直射日光を避けた明るい場所で、空気穴をあけた透明ビニールで容器ごと覆って湿度を保ちます。
順調に発根すれば、その年の9月中に鉢上げができます。

★とり木:3月から6月に枝の樹皮を3cm幅で木質部まではぎ取り、たっぷり湿らせた水ゴケで包み込み、ビニールで覆い乾燥を防いでひもで固定します。
その後は水ゴケが乾く前に水を補給し、乾燥しないように管理します。
1~3か月後に根の発根状況を見て枝から切り離し、鉢上げします。

【主な作業】
★花がら摘み:花が咲き終わったら、早めに子房ごと花がらを摘み取り、果実に養分が取られないようにします。

★剪定:3月から4月に行います。
ツバキより枝が密生するのでこの時期なら刈り込みもできます。
開花前や開花中の株は花が咲き終わるのを待ってからでもかまいません。
花芽は前年枝から伸び始めた新梢の先に6月ごろつくられます。
株全体の枝を短く切り戻す強剪定は、花後すぐに行っても花が咲かなくなるので、数年に1回行う程度にとどめ、通常は枝の間引きと弱い切り戻しが基本です。
また、花芽がふくらむ9月ごろに残したい花芽を確認して、不要な枝を切り戻すこともできます。

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