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今回は10月の木をご紹介致します。
今回は【イタヤカエデ】について–お話致します。
イタヤカエデの花言葉は、「大切な思い出」「美しい変化」。
【イタヤカエデとは・・・】
・北海道から九州まで日本の広い範囲に分布するカエデの仲間。東北や北海道など寒い地方の山地、特に沢沿いの日向に多い。大きな五角形の葉が空を覆う様子を、板葺きの屋根に見立ててイタヤカエデと名付けられた。アジア大陸の東北部や朝鮮半島にも自生が見られる。
・秋に葉が黄色くなるカエデの代表だが、別名「トキワカエデ(常磐楓)」のとおり基本的には秋季も緑色の葉を保ち、落葉直前のみ黄葉(稀に紅葉)する。寒冷地ではキレイに紅葉するが、街中ではその大きさゆえに無残に剪定されているものが多い。
・イタヤカエデは生育地が広いため環境による変種が多い。葉の形は地方や樹齢によって異なるが、基本的には、ほぼ円形で5~7つに浅く裂け、先端が尖り、葉の縁にギザギザがないのが特徴。カエデの中では最も分厚い葉を持つ。以上のことから最も雨宿りのしやすい木とされる。
・カエデの仲間としては花が目立つ樹種で、4~5月頃の芽出し前、枝いっぱいに黄緑色の花を房状に咲かせる。花には雌雄あるが一つの花序(花の集り)に雌雄(正確には雄花と両性花)が混じって開花する。花弁と萼は5枚、雄花には雄しべのみで、両性花には雄しべに加え、二つに裂けた雌しべ(柱頭)がある。
・花が目立つため「ハナカエデ」や「ハナノキ」と呼ぶ地方もあるが、本種とは別にハナノキというカエデの仲間があってややこしい。
・果実は5月頃からでき始め、10月頃になると褐色に成熟する。る。果実は2個に分かれ、それぞれに2枚の羽根があり、風に飛ばされて繁殖する。
・カエデの仲間では最も大きく育ち、材が白くて美しいことや弾力性に富むことから建材、フローリング、家具、楽器(ピアノなど)、バット、こけし、スキー板などに使われる。カエデとして流通する木材のほとんどはイタヤカエデ。
・早春、幹に穴を空けてパイプを挿し込むと、サトウカエデよりはやや薄味だが甘いシロップ(カエデ糖)を採取することができる。シロップの原液は透明だが、これを煮詰めると黒糖のようなメイプルシロップとなる。独特の甘さと香りのあるシロップは食用はもちろん、煙草の香料にも使われる。
【イタヤカエデの育て方のポイント】
・肥沃な土地を好むものの、丈夫な性質を持ち、あまり環境を選ばずに育つ。
・成長が早く、巨木になりやすい。直径1mに達するものも見られる。このため大胆に剪定されることが多いが、夏場に大枝を切ると枯れこみやすい。
【イタヤカエデの品種】
・オニイタヤ、アカイタヤ(ベニイタヤ)、エゾイタヤ、イトマキイタヤ、エンコウカエデ、ウラゲエンコウカエデ、ウラジロイタヤ、双子山、秋風錦、常盤錦など多数。
【イタヤカエデに似た木】
ハウチワカエデ オオイタヤヤメイゲツ
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