今月おすすめのお花【フジバカマ】

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今回は9月の花をご紹介致します。

今回は【フジバカマ】について–お話致します。
フジバカマの花言葉は、「あの日を思い出す」「遅れ」「ためらい」「躊躇」

フジバカマは「秋の七草」の一つで、万葉の時代から人々に親しまれてきた植物です。
夏の終わりから秋の初め、茎の先端に直径5mmほどの小さな花を、長さ10cm前後の房状に多数咲かせます。
川沿いの湿った草原やまばらな林に見られ、まっすぐに伸びる茎に、3裂する葉が対になってつきます。
地下茎が大量に伸びて猛烈な勢いで広がるため、自生地では密生した群落になるのが普通ですが、現在の日本には自生に適した環境が少なくなったため激減し、絶滅危惧種となっています。
フジバカマの名で市販されているものの多くは、サワフジバカマ(フジバカマとサワヒヨドリの雑種)です。
生乾きの茎葉にクマリンの香り(桜餅の葉の香り)があり、中国では古く芳香剤として利用されました。
また、『論語』にある「蘭」はフジバカマを指します。
しかし後世、蘭がシナシュンランなど花に香りのある温帯性シンビジウム属の種を指すようになったため、現在の中国では、フジバカマは「蘭草」とされています。

【栽培環境・日当たり・置き場】
日なたで育てます。
日当たりが半日程度ある場所なら成長はしますが、徒長しがちになり、花色が悪く、数も少なくなります。
盆栽のように育てたい場合は、茎をまっすぐに仕立てるために風が強すぎる場所を避けます。
庭植えの場合は、日当たりがよく、あまり乾燥しない場所に植えます。地下茎で猛烈に繁殖するので、あらかじめ土の中を板で仕切っておき、広がりすぎないようにします。

【水やり】
水切れするとひどく傷みます。
鉢植えは水切れしないように、雨が降っている日以外は毎日水やりをするか、浅く腰水にしておきます。
庭植えでは3日以上雨が降らず、夕方でもしおれているようであれば十分に水やりをします。

【肥料】
植え替え時に、元肥としてリン酸が多めの緩効性肥料を少量(5号鉢で二つまみほど)入れておきます。
芽出しから7月いっぱいまで、チッ素、リン酸、カリウムが等量配合の化成肥料を月1回、または配合肥料を月1~2回施します。
大きくしたい場合はチッ素とカリウムが多めの液体肥料を追肥してもよいでしょう。
ただし、肥料が多すぎると茎葉ばかりが茂るので、肥料切れにならない程度に、控えめとします。
8月からはリン酸が多めの液体肥料を1000倍に薄めて月2~3回施します。
庭植えの場合は特に必要ありませんが、大きくしたい場合や、葉色が悪い場合は鉢植えに準じて施してください。

【病気と害虫】
★病気:うどんこ病、ウイルス病
うどんこ病で深刻な状況になることはあまりありません。
この仲間のヒヨドリバナなどではウイルス病が発生します。
感染すると葉脈が黄色く浮き上がり、株が萎縮して衰弱し、枯れます。
この病気はコナジラミによって媒介されます。
治療法はないので、病気になった株は処分し、ウイルスを媒介するコナジラミの防除、予防を徹底します。
ウイルス病の株がたまに斑入りと誤認されて販売されていることもあるので注意が必要です。

★害虫:コナジラミ、アブラムシ、ハダニ、コナガ
この仲間につくコナジラミはさまざまな植物に寄生するタバココナジラミとされます。
この虫は白い小さな羽虫で、夏を中心に発生し、主に葉の裏側で吸汁します。
爆発的にふえ、ウイルスを媒介するので注意が必要です。
そのほかの害虫は、それほど深刻な状況になることはあまりありません。

【用土(鉢植え)】
一般的な草花用培養土で十分に育ち、山砂主体の用土では生育が劣ります。
ヤクシマヒヨドリとヨツバヒヨドリは高山植物用の培養土で植えます。
盆栽のように小さく育てたい場合は赤玉土主体にします。

【植えつけ、 植え替え】
鉢植えは毎年、2月から3月の芽出し前に植え替えます。
非常によくふえるので、根詰まりで自滅することがあるからです。長い地下茎は1/3~1/2に切って植えます。
盆栽仕立ての場合、最初は浅い鉢に植え、根が回ったら鉢から抜き取って、水盤など浅く水を張れる容器の上にのせて育てる「根洗い仕立て」にする方法もあります。
この場合は植え替えの必要はありません。
庭植えの場合は株が混んできたら掘り上げ、よい芽だけを選んで植え直します。

【ふやし方】
★株分け:植え替えと同時に行います。
周囲をほぐしたあと、根鉢ごと1/3~1/2に切り分けます。

★さし芽:5月から6月に、茎の先端をさし穂に使う天ざしをします。

★タネまき:結実することはあまりありませんが、健全なタネが入手できたらまいてみましょう。
発芽率はよく、成長も早いものです。
2月から3月にまき、早ければその年、遅くとも翌年には開花します。

【主な作業】
★切り戻し:大きくなりすぎそうな場合や、草丈を抑えたい場合は、5月から6月に株の1/3~1/2ほどを残して切り戻します。
切った枝はさし芽に利用できます。

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