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今回は8月の木をご紹介致します。
今回は【クロチク】についてお話致します。
クロチクの花言葉は、「節度」。
【クロチクとは・・・】
・中国中部を原産とするイネ科マダケ属のタケで、ハチクの変異体とされる(朝鮮半島や日本を原産とする説もあり)。黒く光る独特な棹を観賞するため坪庭などに植栽されるほか、伝統的な民芸品やアジアンな雰囲気を作る建材として利用される。
・タケノコは4~5月に生じ、タケノコを包む皮は薄く、淡いピンク色を帯びる。一般的には馴染みが薄いものの、穫れたてのタケノコはエグ味がなく、アク抜きせずに美味しく食べることができる。
・クロチクの葉は淡い緑色で先端が鋭く尖り、長さ5~10センチ、幅0.7~1.7センチほどになる。ハチクに似るが全体に小ぶりであり、棹の高さは3mほどにしかならない。5~6月に稀に開花する。
・クロチクといえども棹が黒く染まるのはタケノコが出た翌年の秋以降のこと。初年の棹は緑色で、メラニン色素の働きによって少しずつ黒紫の斑点が現れ、2~3年かけて黒さを増していく。日陰側での変色が特に早く、日差しが強い箇所では変色しないこともあるため、あえて棹を黒い紙で覆って変色を促す方法もある。
・棹の色や模様には個体差があり、その濃淡や模様の入り方、また棹の直径によって「本黒」「似黒(にたぐろ)」「胡麻黒」「猛竹」「小黒」「白雲」などと呼び分ける。棹の黒味が強く、7~8月から色付き始めるもの、そして棹が細いものが上品とされ、発色がマダラなゴマ模様は下品とされる。
・主な用途は窓の桟、袖垣、釣竿、筆軸、掛軸、茶杓家具などで、主産地は和歌山県日高町や高知県中土佐町など。前者の原谷地区が日本一の生産量(全体の60%)を誇るという。建材として利用されるのは通常、三年以内伐採したもの。
・クロチクは土地を選ばず丈夫に育つが、痩せ地ほど美しい黒になる。観賞用に育てる場合は、低木仕立てにするが、密生すると竹藪になるため、他のタケ類と同様に定期的な間引きが必要。
【クロチクの品種】
・ゴマダケ(胡麻竹)
ハチクとクロチクの中間種
・タンバハンチク(丹波斑竹)
棹に褐色をした雲状の模様が入る品種。ウンモンチク(雲紋竹)ともいう。
【クロチクにつく害虫】
・タケノホソクロバ
クロチクに限らずタケ、ササ全般に見られる害虫。初夏と秋に発生する幼虫に食害された葉は白くなって枯れる。成虫(蛾)は無害だが、幼虫はチャドクガと同じ「毒針毛」を身にまとい、肌に触れると激しい痛みと皮膚炎を生じる。冬季、葉の裏に灰褐色の繭があったら要注意。
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